ディーン・パリソット監督、ティム・アレン、シガニー・ウィーバー、アラン・リックマン、トニー・シャローブ、サム・ロックウェル、ダリル・ミッチェル、エンリコ・コラントーニ。
'79〜'82年までの4シーズン放送された(架空の)TV番組「ギャラクシー・クエスト」はNSEA(宇宙探査局)のプロテクター号の活躍を描いたSFアドベンチャー。20年たった今も、5人のスターはファンの集まりでは大人気。そんな中、サーミアンと呼ばれるネビュラ星人が彼らに助けを求めてやってくる…。
この映画、トカゲ頭にかけてお勧め!。見事な設定、バツグンのギャグセンス、それを見事な映像で描き出す。オタクなファンたちの生態、グエン・デマルコ/タウニー・マディソン少佐(シガニー・ウィーバー)がコンピュータの答えを繰り返すバカらしさ、アレックス・デーン/ドクター・ラザラス(アラン・リックマン)のトカゲ頭のギャグ等、抱腹絶倒。素晴らしい。
「最終絶叫計画」もそうだったけど、パロディといえば、低予算のものと考えられてしまう日本とはまったく違い、これだけしっかり作ってくれるのには感動。「ネバーギブアップ!ネバーサレンダー!!」
→ 「ギャラクシー・クェスト」 Official Website
相米慎二監督、小泉今日子、浅野忠信、柄本明、麻生久美子。
北海道に娘を残して東京で働く風俗嬢ゆり子(小泉今日子)、アル中でスキャンダルのために謹慎中の高級青年官僚の廉司(浅野忠信)の北海道へのロード・ムービー。
北海道の映像もいいし、浅野と小泉の絡み方は相米らしいうまい演出。全体に面白いのだけど、なんか、昔の相米らしいピリリとした所が感じられないのが残念。
スッピンの時のまゆ毛が無い小泉今日子の素顔が恐い。浅野のヨッパライぶりは見事。小泉今日子の踊りは、詰まらないのにやたら長くて疲れた。
トロイ・ダフィー監督脚本、ショーン・パトリック・フラナリー、ノーマン・リーダス、ウィレム・デフォー、ビリー・コノリー。
精肉工場で働くマクナマス兄弟は、留置場で突然神の啓示(なの?)を受け、悪人を片っ端から殺していく。"神を冒涜した"という事で全米各所で上映禁止になったらしい。この映画はバイオレンスではあるが、「スティグマータ聖痕」や「ドグマ」の方がずっと宗教的に過激だと思う。名刑事(?)ウィレム・デフォーの推理の様子など、不思議な構成、展開も予想が付きにくい。荒っぽいけど、妙な魅力を持っている事は確か。
→ 「処刑人」 Official
Website
黒沢清監督脚本、加藤晴彦、麻生久美子、小雪、有坂来瞳、松尾政寿、武田真治、風吹ジュン、菅田俊、哀川翔、役所広司。
OLのミチ(麻生久美子)の周辺では不思議な行方不明者が続出する。一方、大学生の亮介(加藤晴彦)のパソコンには"幽霊に会いたいですか"という何故のメッセージが現れる奇怪な体験をした事から、大学の春江(小雪)に相談を持ちかける…。
黒沢清が撮った「リング」という見方が多いけど、まさしくパクリっぽい映像が多数。ここまで「リング」を連想させるシーンを何故撮るか理解出来ない。
飛び降りのシーン、飛行機落下シーンなどの、悪夢の様な素晴らしい映像にはワクワクさせられるけど、ストーリはイマイチ乗れなかった。ネットの扱いは、如何にも新しいモンの上っ面をなぜただけという感じがする。
武田真治が披露する幽霊仮説や、死の孤独感なんか、幽霊モノとしては面白いのだけど、いかされていなかった。
アルプス山脈のふもと、ゲルノン大学の街、大学図書館司書が惨殺死体が発見され、パリからベテラン警視ピエール・ニーマンスがパリからやってくる。一方、100Km離れた村では墓荒らしと小学校への泥棒をマックスが調査していた。この二つの事件が絡み合い、意外な展開をする…。
かなり気合いを入れて真剣に観ていて、まあ面白かったんだけど、最後まで謎が解けないのがひどい。映画は映画で完成しているべきなのに、映画→インターネットで謎解き+原作という構図はなんか腹立たしい。「カル」もそうだったけど。Official Websiteの掲示板にも怒って書き込んでいる人がいた。
とりあえず、原作は読む事にしたけど…なんか、映画的にも面白いだけにこの中途半端さは許せない。
→ 「クリムゾン・リバー」原作感想
→ 「クリムゾン・リバー」 Official Website
北野武監督主演、真木蔵人、オマー・エプス、寺島進、加藤雅也、大杉漣、石橋凌、渡哲也。
暴力団の抗争の末、山本(ビートたけし)はL.Aの弟ケン(真木蔵人)の元に向かう。麻薬のイザコザを助けるうちに山本、ケン、仲間のデニー(オマー・エプス)らは大きな組織の抗争に巻き込まれていく…。
復活第一弾「キッズ・リターン」意外によかったけど「HANA-BI」はそれ以前の映画の遺産でしかなかったと感じ、今回も期待感ナシ。しかし、それよりもさらに詰まらなかった。本気なのかジョークなのか判らないけど、指つめ、ハラキリ、彫物、サイコロ、兄弟のために死ぬなどなどまるで東映ヤクザ映画から、海外ウケするの部分を拾って来ただけのネタを使っているのが、なんか日本人としては悲しいもんを感じた。
英国映画の背景になっている炭坑閉鎖などの不景気、中国映画の背景となっている文革などを見るたび、海外に出る日本の映画ってこんなのでいいのか。
→ 「BROTHER」
Official Website
登場人物は原作とほぼ同じ、トヨタ・スプリンタートレノ通称ハチロクを駆る藤原拓海、同級生のなつき、イツキ、秋名「スピードスターズ」の池谷、赤城「レッドサンズ」の高橋兄弟、妙義「ナイトキッズ」中里毅。(多分)新たにMR2を操る男小柏カイとの親子二代対決が最大の見せ場。
原作を読んでいる当時はそれほど興味がなかったが、CATVでアニメ版を見て、CGによるメカニックの表現とユーロビートの取り合わせが非常に魅力的だと思った。CG技術もアニメ放送の初回と、このThird
Stageの差が非常に大きいのが印象的だった。
→ 「頭文字D Third
Stage」Official Website - 東映内
→ 「頭文字D
」Official Website - フジテレビ内
ミミ・レダー監督、レスリー・ディクソン脚本、ケビン・スペイシー、ヘレン・ハント、ハーレイ・ジョエル・オスメント、ジェイ・モアー、ジェイムズ・カビーゼル、ジョン・ボン・ジョヴィ。
主人公の中学一年のトレバー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は、母(ヘレン・ハント)との二人暮らし。新しい社会科教師のユージーン・シモネット(ケビン・スペイシー)の"世界を変える方法"という課題に、一つのアイデアを出し、実践していく。
シンプルなアイデア、非常にピュアな少年が、現実に向き合う事になるのがリアルでいい。「ディープ・インパクト」でも、パニックものでありながら優しい視点を忘れなかったミミ・レダーらしい、今度はストレートな感動作。
ラストに関しては余りに平凡なオチだったが、その後の最後までのシーケンスは素晴らしく、いい余韻を残した。ただ「フィールド・オブ・ドリームス」のラストを連想させてしまうのが難点。
→ 「ペイ・フォワード 可能の王国」 Official
Website
ラース・フォン・トリアー監督脚本、ビョーク、カトリーヌ・ドヌーブ、デビッド・モース、ピーター・ストーメア、ジョエル・グレイ、ビンセント・パターソン、カーラ・セイモア。
チェコからの移民のセルマ(ビョーク)は一人息子と共に工場で働いていた。遺伝的な病気のために二人は視力を失う運命にあったが、息子にだけは手術を受けさせようと費用をコツコツと貯金していた…。
2000年のカンヌ国際映画祭パルムドール&主演女優賞受賞。もう手持ちのブレブレの映像がまるで駄目で、まるっきり映画の中には入っていけなかった。観ている方が失明するかと思った。
主人公セルマの行動も、独り善がりで納得出来ないし、映画自体が好きになれない。ダンス・シーンはちょっと面白い所はあったけど。
→ 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」 Official Website
堤幸彦監督、椎名桔平、窪塚洋介、仲間由紀恵、IZAM、伊武雅刀、宍戸錠、渡辺謙。
特別監察官室相川警部(仲間由紀恵)は、犯罪現場の金を着服した捜査一課警部補白州勝彦(椎名桔平)、女装癖の捜査一課巡査秋吉宗貴(窪塚洋介)の弱みを握り、公安部警部石巻修次(伊武雅刀)の動向を探らせる。二人は、石巻が通うクラブの経営者岡部哲晃(IZAM)に目をつける…。
全体に面白いのだけど、そもそも、溺れる魚という題名になっている過去の因縁とかがまるっきり、明らかにされないで終わってしまうのがなんか腹立たしい。IZAMの肌の荒れ具合は怖い。窪塚洋介が見事な女装は必見。
ジョー・シャーバニック監督、キアヌ・リーブス、ジェームズ・スペイダー、マリサ・トメイ、アーニー・ハドソン。
愛人を殺され、シカゴへ移り自暴自棄の生活を送るFBI捜査官のキャンベル(ジェームス・スペイダー)。しかし、連続殺人鬼グリフィン(キアヌ・リーブス)はキャンベルの後を追い、シカゴで再び連続予告殺人を始める…。
予告殺人は面白いし、それを追い詰めていく様も面白いのだけど、追う側追われる側の精神的繋がりも無理な感じがしてきて、なんかラストは納得出来ないまま。二人ともキレものなのか、間抜けなのかよく判らない。
そもそも、キアヌ・リーブスのヘンなタコ・ダンスは一体何??
→ 「ザ・ウォッチャー」 Official Website