噂通り、なかなか面白かったです。
出だしの引っ張り方がいいです。ブツブツとつぶやく台詞回しでキャラクタをうまく作ってる。あそこで、もう完全につかまれてしまった。で、そこから時間が一気に遡って行くけど、観客は子供時代の主人公の中にも、大人になったキャラクタを重ねて観ている。うまいですね。
実話にありがちなんですが、ストーリ的な盛り上がりに欠けるのは、まあしょうがないでしょう。ラストはなんとなく終わってしまった感じで、それよりも、途中のエピソードの方が好きでした。特に、バーでいきなりピアノを弾くシーンが強烈によかったです。
全編、映画へのオマージュ。
映画界の大御所シネマ氏(なんだこの安直な名前は(^^;))の、ボケ防止のために映画談義のバイトをする美女カミーユ。まあ、タイトル通りのストーリなんだけど、大した事件もなくひたすらマニアックな映画談義が続く。そこに登場する役者が豪華で、まあ、見どころはその辺かな。スターを数えていったらきりがないけど、本人役で出ている去年死去したマルチェロ・マストロヤンニの遺作でしょうか。
「8 1/2」で帽子をかぶって風呂に入るマストロヤンニの話とか、リュミエール兄弟の亡霊が電球を付けているとか、結構マニアックなネタがちりばめられていて、好きな人には面白いと思う(^^)。どちらかというと、フランス映画に偏ってるけど、面白かった。
いかにもB級映画な、ホントにその通り(^^;)。
ストーリもいかにも安っぽい映画そのままで、あくまでもB級に撤している。それでも、スターの使い方も、アクションも金がかかっている所がいいですね。つまりは贅沢を尽くしたB級映画。偉くなればなんでもやれる、ティム・バートンやり放題という映画なんでしょうか。
まあ、これだけ下らない笑いを受け入れられない人にはお勧め出来ません。ちなみに、うちの会社で見た男は、怒り心頭状態でした(^^;)。
ところで、火星から地球はあんなに大きく見えないぞ(^^;)
どうせ死んでしまうんだから、と死生観を持つ中学生、癌におかされた少女、その幼なじみの野球部エース。三人が出会ってからのストーリで、展開的には完全に予測出来てしまうのだけ。でも、いかにも作りが素直で、その辺、好感が持てます。
原作は芥川賞作家の三田誠広の同名小説。読んだことは無いです。
CFディレクター中島哲也の監督。妙な味があってなかなか面白かった。大きな事件は起こらないけど、それが逆にいい。些細な事ではあるけど、本人にとっては大事な事。"逆上がりも出来ないようでは、大人になってもダメな人間になる"と言われ続ける少年が主人公。その父、母とその回想などが入り組んでいて、不思議な雰囲気を作っています。
傑作ではないけど、好きです。
銀座シネ・ラ・セット、改装して初めて行きましたが、随分綺麗になりました。昔は、椅子が堅くて狭くて好きじゃなかったんだけど。
チェン・カイコーが監督、コン・リーが主演の黄金コンビ。おまけにレスリー・チャンまで出てきます。
舞台は1930年の上海、蘇州。清朝時代を引きずる封建的な一族というチェン・カイコーがいかにも好きそうな舞台と、上海の都会の対比が面白い。
ストーリ的にもそこそこいいんだけど、何か舞台設定がチェン・カイコーの中では使い古されたもので、その辺がいままでの映画の使い回しを見せられているようで、イマイチでした。新鮮さが無いというか。全体的には悪くないですが。
後で知ったのだけど、カメラは「天使の涙」のクリストファー・ドイルだそうです。確かに手持ちは多いし、フィルターをよく使うし、いつもと違うと思った。彼らしい映像の新鮮さはあったけど、チェン・カイコー的な色使いは逆に減ってしまったような気がします。
レスリー・チャン主演。彼のファンだらけみたいで、98%は女性の観客でした(^^;)。
1930年台の上海を舞台にした「オペラ座の怪人」と「ロミオとジュリエット」を絡めたようなストーリ。レスリー・チャンの出番が少ないかなあと思ったけど、ラスは彼の一人舞台。最後にはうまく、純愛モノっぽくまとめていて、なんか場内みんな涙涙でした(^^;)。
個人的にはレスリー・チャンじゃない方がよかったけど…。
「101匹わんちゃん」の実写版。オリジナルのアニメとまた違った味があって面白いです。特に、クルエラ役のグレン・クローズがいいです。よくクローズにあんな演技させるなとハラハラするほど、ぐちゃぐちゃにやられてます。ま、ほとんどはスタントだろうけど(^^;)。
舞台は現在のロンドン、ロジャーの仕事は作曲家からゲーム・プログラマーになりアニタはデザイナー、クルエラはアニナのおばで会社社長。微妙に設定が変わってますが、基本のストーリは一緒。前半はロジャーとアニタの恋愛物語で二人と二匹がメインですが、後半はクルエラと動物ばかりが大活躍。CGの使いどころはよく判らなかったけど、動物絡みでは結構あった感じがします。
全体になかなかいいリメイクだと思いました。
アニメの方で使われていた、クルエラ・デ・ビルの歌、凄く好きなんですが、一応出てきます。もっといっぱい使って欲しかったんだけど(^^;)。
→LINK 「101」-101DALMATIANS- ディズニー
TV版は後半になってからやっと見始めたし、ビデオでちょっと追っかけたけど断片的。まあ、その程度の予備知識。
ストーリについては今さら語る事ないけど、全体に面白かった。第一部のダイジェストもかなりうまく雰囲気を出してました。
タイトル前の、時間が非常に前後する描写の仕方が、「お、これは凄い…、このまま続けていたら画期的(^^;)」(ブリエの「美しすぎて」みたい)と思ったけど、ま、あそこだけでした。
で、第二部も面白かったのだけど、もう、とにかくラストの引っ張り方が欲求不満でこのままでは眠れない毎日が続きそうです(^^;)。
面白かったけど、欲求不満、この苛立ちをどこにぶつけよう…ってのが簡単な感想。
→LINK「新世紀エヴァンゲリオン」-
ガイナックス
何ともネガティブな題名ですが、原題もスペイン語そのままだと思います。スペイン映画で、主演は「キカ」のビクトリア・アブリル。「キカ」は未見なのですが、予告編で見る限りかなりヘンな映画。
この「死んでしまったら…」は、ノワール映画かと思ったのですが、そうでもなくて、ストーリ性はこの映画の面白さの本質では無いので語るのは無意味でしょう。でも、全体に絡みあい織り成す人間のドラマはかなり面白い。主人公もいいけど、罪に悩む殺し屋も凄くいいです。
全体に不思議な魅力を持った映画で、面白かった。
予想外に面白かった(^^)。
劇場版の「スター・トレック」としては、一作目と並ぶぐらいに好きです。全編、あらゆるSFのパロディみたいなもんだけど、贔屓目に見て、よきSFのオマージュと考えておきましょう。使われ方もなかなかよかったし。
「スター・ウォーズ」「2001」「未知との遭遇」「ゾンビ」「エイリアン」などなど連想させる映画が沢山あって、数えていたらきりがないくらい。ボーグ・キューブなんて、おお、かっこいいと思ったのに、あんなにあっさりと…(^^;)、ま、そういう所が面白いですね。
なにより、今までの劇場版にも無く、TV版にもなかった痛快なスピード感がここちいいです。盛りだくさんの内容もいいし、肝心のファースト・コンタクトもちょっとセコイ感じはしたけどいい。当然、「スター・トレック」を知っている人間ならニヤリとさせられるしね。
SFファンにならお勧め出来ると思う。
「ツイスター」の後だけに、こう天災パニックものが続いてもしつこいかと思ったけど、そこそこは面白かった。でも、随所に荒さが見えますね。脚本自体も、山に戻るところとか、ちょっと設定的に練られていないなという気がしました。人間関係のエピソードも弱い所が多いし。やはり急いで作られたという感じがします。
ファースト・シーンのダンデス・ピークの風景はちょっと下手だと思ったけど、CGのレベルとしてはやはりうまいです。煙、濁流など自然を描写したCGがまた進歩してます。
あと、音の迫力が凄かった。恐いくらい。
この映画は、「Volcano」という、やはり火山の映画と公開が重なりそうで、急遽、公開を早める事になったとか。その時に、インターネットの高速通信システム(?)を使い、画像をやりとりして時間短縮を計ったらしくて、ニュースになってました。
→LINK 「ダンテス・ピーク」- Dante's Peak -
30歳過ぎていてSFが好きだったら、少年ドラマシリーズや眉村卓の原作を知っているでしょう。
大林信彦も薬師丸ひろ子主演で映画化してますが、あんまり面白くなかった。どちらかというと手塚眞のキレた演技が凄かったのだけが印象的です。
今回はストーリ展開としては平凡だったけど、結構面白かった。「毎日が夏休み」の佐伯日菜子が生徒会長役なんですが、これがあの淡々として根が暗そうな雰囲気でボソボソと話す姿がよかった(^^;)。
「裸足のピクニック」の矢口史靖が監督。ちょっと気になる人なので見てきましたが、なかなか面白かった(^^)。西田尚美、利重剛、加藤貴子。
とにかく金が好きな女の子が銀行員になり、人質になり…というストーリなんだけど、金好きと言えば「木村家の人々」を思い出すけど、あの守銭奴的な欲とはかなり異なる。とにかくこの金好きというのが少しズレていて楽しい。凄くとぼけた人なのに、妙にポジティブなのが笑えます。個人的にはお勧め。
→ 「矢口史靖サイト
矢口ちゃん」
久々のフランシス・フォード・コッポラの監督作品。
体が40歳、心が10歳の少年の物語。こう聞くと、最初にトム・ハンクスの出世作「ビック」を思い出すけど、こちらは成長スピードが4倍になってしまっているという、結構シビアな状況の少年。「ビック」の様なファンタジー性は無いです。
40歳の体で小学校に通う事になり、そこでいかに馴染んで行くか、いかに友情を育てるかがストーリのメインとなっているんだけど、ここはうまい展開。意外性は無いけど、最後までそれなりにうまくまとめられていて面白いです。
すでにロードショーは終わってしまいましたが…
監督はジェームズ・アイヴォリー。「日の名残り」、「ハワーズ・エンド」と考えると、面白いながらも、ちょっとかったるい気がするんだけど、この映画は面白かった。
晩年のピカソとその周りの女性たちの物語。本などである程度は知っている話ですが、ストーリ展開は単純ながら、それぞれのキャラクタが生き生きしていてゆったりと楽しめました。特に、マチスがいいです(^^)。
あんまり面白くなかった。
ブランドン・リーの遺作となった「クロウ」の続編という位置づけらしいけど、まあ、雰囲気もストーリも似ている。原作のコミックは読んだことないけど、きっと雰囲気は出ているんでしょう。展開に緊張感が感じられないし、あんまり面白くなかった。
映画サービス・デーに1000円で観たけど、がらがらでした(^^;)