QG-100 Maniax


 QG-100とは

 簡単に言うと、 QVカメラに直結出来るシール・プリンタ。18mm,36mm,46mmの三種のテープが用意されている。
 CASIOのホームページに詳しいスペックがありますのでご参照を。


これがQG-100の本体、サイコロみたいでプリンタとして違和感あるかも

QG-100によるシール貼りまくりPowerBook520(左)、QV-10A(右)


● パソコンとQG-100

 
QG-100はデジタルカメラQVシリーズと直結して使う様に設計されているが、パソコンから印刷する事が出来る。「QG-100印刷ソフト」というソフトがあり、Mac/Winのハイブリッド版CD-ROMで、1996年年末からQG-100にバンドルされている(現在続いているか知らないが…)。
 この時、パソコンとQG-100をつなぐケーブルは、パソコンとQVシリーズをつなぐケーブルと同一である。


こういうCD-ROM、QG-100を買うときにもらえるはず…


● 階調の表現能力について

 QG-100はCMYの3色ですべての色を作っている。各色6bit、64階調を持ち、3色で26万色の表現が可能である。
 しかし、実際には各色のガンマが高く、滑らかなトーンは出ない。これはCMY純色のグラデーションをパソコン上で作りプリントして見れば判る。

 しかし、グレーのグラデーションはそれなりに綺麗に出る。
 簡単に言うと、QG-100は1次色のグラデーションは苦手であるが、三次色のグラデーションは比較的よい。つまり、滑らかなトーンを出したい時は、白黒やセピアなどの三次色を使ったモノクロ写真にするとうまくいく。


 印刷範囲に注意

 特にパソコンでデータを作り印刷する時に失敗するのが、印刷範囲の間違いである。「QG-100印刷ソフト」に320*240のデータを渡しても、それ全面を印刷してくれる訳ではない。印刷されるのは36mm幅で中央部の296*220の範囲である。上12,下12、右10,左10ドットは印刷されない。それを見越して、レイアウトしないと端が切れてしまう事になる。

 ちなみに、「QG-100印刷ソフト」に読ませるデータは縦横4:3であるが、640*480を読ませると、320*240より綺麗だという事は無い。結局、転送前に320*240に縮小されてしまうのである。


46mmのリボンは不鮮明??

 QG-100用のテープは18mm、36mm、46mmの三種類ある。46mmは大きくて綺麗に印刷される気がするが、印刷してみると意外に不鮮明である。これは、QVカメラ,パソコンからデータが転送される際に、どのリボン幅であろうと320*240のCAMファイル(QVカメラ独自の形式でJPEG方式の圧縮を行っている)でデータが渡されるかるからである。このサイズでは、36mmはプリンタヘッドとの対応が1:1になるが、印刷前に18mmは縮小、46mmは拡大するために不鮮明になるのである。

 という訳で、46mmリボンは不鮮明な場合がある。一般的には36mmがお勧め。プリクラ代わりは18mmという使い方がよい。

 18mmも縮小のわりには鮮明じゃないという話もあるが、それは別の理由で秘密(^^;)


 応用1 -- カレンダーを作る

 QG-100の実用用途として意外に面白いのがカレンダーである。シールであるから、色々な所に貼る事が出来る。カレンダーの作成については、「Digital Camera Maniax」の「カレンダーを作る」を参照して欲しい。
 全面に文字を入れれば、36mm幅のテープで立派なカレンダーになる。18mmではちょっと大きさとして苦しい(苦労すれば出来る)。46mmは前述した理由で文字が不鮮明なるのでお勧め出来ない。


写真をセピアにしてクラリスインパクトのカレンダーをPICT保存したものと重ねる
写真がちょっと怖すぎ(^^;)…手帳に貼って使ってます


 応用2 -- セピア・シール、白黒シール

 「階調の表現能力について」で述べた様に、QG-100の滑らかなトーンを得るには、白黒やセピアを使うのがよい。
 写真が派手な色合いの時は微妙なトーンはごまかせるので問題無いが、ちょっと地味なトーンの時は思い切って白黒やセピアのシールを作る事をお勧めする。


● 「QG-100印刷ソフト」とAppleScript

 「QG-100印刷ソフト」というソフト自体、AppleScriptに対応して作られてはいない。しかし、最近のアプリケーションはフレームワークから作られるためにある程度はAppleScriptからコントロール出来るものである。「QG-100印刷ソフト」をAppleScriptで使う場合、2点ほど注意する必要がある。

 第1に、「QG-100印刷ソフト」という名称自体の問題。日本語を扱うプログラマならピンとくるだろうが、"ソ"や"表"という文字はShift-JISで"XX5C"というコードになる。この"5C"がくせ者で"\"にあたる。
 「QG-100印刷ソフト」を単純に、書式を英語にしてスクリプト編集プログラムで記録すると

tell application "QG-100印刷ソ\フト"


 となるだろう。これは実行で正しく動かない。単純な解決方法は名称を変更する事で、私は
「QG-100印刷Soft」にしてある。
 これはAppleScriptの書式を英語にしてある場合だけかもしれないが、私は英語でしか使った事がない。(多くのAppleScriptプログラマが多分そう、掌田つやのさんは違うみたいだけど…)

 次に、本質的な問題としてAppleScriptでに未対応である事である(^^;)。それでも、

tell application "QG-100印刷Soft"
activate
open file "pai.pict"
print document "pai.pict"
end tell


 として、実行すれば、アプリケーションを起動して、"pai.pict"を開いてくれるが、印刷はQG-100ではなく、普通のプリンタに印刷してしまう(^^;)。これではまるで役に立たないので、AppleScriptからQG-100に印刷にしたいなら、Quickeyなど他のツールを併用する必要があるだろう。
 他に解決策があるのなら、誰か教えて下さい。


● 「QG-100印刷ソフト」エラー時の処理

 困った事に、QG-100は起こったエラーの情報を詳しく外に出す事が出来ない。よって、「QG-100印刷ソフト」からはQG-100の状態が正確に判らないので、エラー処理は適当にすませてある。エラーが起きたら、QG-100側の電源をOFF/ONしてリセットするのが確実である。


● 後継機種 DP-300が発売

→ DP-300 Maniax


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